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+目次 FAQ 共通FAQQ.anotherモードって何? Q.どのキャラを使えばいい? Q.家庭用って必須? Q.援軍要請っていつすればいいの? Q.低Lvで援軍要請して、高Lvになるのを待てばよくない? Q.永パって何? Q.永パって人にやっちゃダメって言われたんだけど? Q.永パが基本コンボって聞いたんだけど、まず永パ練習しなきゃダメ? Q.wikiや攻略サイトを読んだけど難しい。質問したりできる所はない? Q.ゲーセンで対戦してみたいんだけど、どこに置いてあるの? Q.大会や対戦会に参加してみたいんだけど初心者でも大丈夫? Q.wikiに書いてあるコンボを練習してるんだけどよくわからん。チュートリアル動画とかないの? Q.ちょっと空中PGしたらゲージが空になっちゃったんだけどバグ? Q.皆エリアルや吹き飛ばしでよく死体蹴りしてくるのはなぜ? Q.相手死にそうなのに挑発してくるんだけど? Q.援軍要請して到着したのに援軍が動かせないバグがあったんだけど? Q.anotherにしてたのに気絶中に援軍カウンターが暴発したんだけど? Q.強キャラ(毛利、真田など)を使ってるのに勝てない…。 Q.相手の体力を減らしても減らしてもすぐ回復しちゃうんだけど? Q.家庭用(PS2版)とアーケード版で違う所があるって聞いたんだけど? Q.小十郎と半兵衛は使えないんですか? Q.AC版にトレーニングモードはないんですか? Q.AC版に簡単操作モードはないんですか? Q.AC版はNESiCAやALL.Net P-ras MULTIで配信されてないんですか? Q.家庭用はPS3やXBOX360で出てないんですか? Q.家庭用はネット対戦できますか? Q.佐助や光秀は使えないんですか? Q.このゲームは残念なゲームなんですか? 編集・修正コメント欄 FAQ 共通FAQ Q.anotherモードって何? キャラクター決定時にSTARTボタンを押しながら決定すると、画面下BASARAゲージ付近に「another」と表示されるようになり、援軍カウンターのコマンドが「食らい中に援軍ボタン」から「食らい中に上要素+援軍ボタン」に変わります。 これにより、次のような変化があります。 「援軍を使おうとした時に攻撃されて援軍カウンター暴発」が起きにくくなる 上要素に入れていないと援軍カウンターが出ないので、受身後に最速で援軍アタックを出す事が可能になる 「8+援軍ボタン」で最後に自分を攻撃したキャラ、「9or7+援軍ボタン」で相手本体と、援軍カウンターの対象を使い分ける事ができる 特に、受身から援軍が出せるようになる事が重要で、秀吉の天地葬送を使った受身狩りや、相手のコンボミスへの反撃が容易になります。 初心者は必ずSTARTボタンを押しながらキャラを決定するように癖をつけておきましょう。 また、anotherモードにしていない初心者にわざわざ乱入し、初心者狩りするような行為は厳禁です。くれぐれも気取られないよう生暖かく見守りましょう。 Q.どのキャラを使えばいい? 原則、自分の使いたいキャラを使うのが一番です。 ただし、格闘ゲーム慣れしたプレイヤーでも扱いが難しいキャラもいます。 最初は簡単なキャラを使って、ゲームに慣れてきてから本来使いたいキャラにコンバートする…と言うアプローチも忘れずに。 特に使いたいキャラがいない場合は、秀吉・真田がオススメです。 格闘ゲーム(コンボゲー)の経験がある場合は真田、ない場合は秀吉が良いと思います。 簡単な紹介はキャラクター紹介を参照。 Q.家庭用って必須? 必須ではありませんが、購入推奨です。 戦国BASARAXは2008年のゲームなので、最近のゲームのようにアーケード版にトレーニングモードがありません。 アーケードのCPU戦で練習しても良いのですが、このゲームのCPUは上級者もイライラする事が多い、練習に向かないCPUになっています。 また、援軍が使えるようになるまで時間がかかり、援軍が使えるようになった後も失敗する度に再使用可能になるまで待たなければなりません。 ただでさえ難しいコンボの練習をこのように効率の悪いやり方でやらねばならないのは大きな負担だと思います。 今となっては古いゲームなので少し面倒なのですが、できれば家庭用環境を揃える方が良いでしょう。 家庭用については以下にまとめました。家庭用購入ガイド Q.援軍要請っていつすればいいの? 基本的に、特殊な援軍のキャラはLv100、それ以外は援軍を3回連続で使えるようになるLv51以上になります。 Lv100になると逆にコンボがやりにくくなるキャラもいるので、高Lvであれば良い訳ではありません。 各キャラの推奨Lvを把握し、適切なLvで援軍要請しましょう。 また、慣れてきたら、優勢なら高Lvで呼ぶ、劣勢なら最低限のLvで呼ぶ事も考えると良いでしょう。 以下は大雑把な推奨Lv一覧です。より細かい情報は各キャラ攻略を参照しましょう。 キャラ 推奨Lv 備考 伊達 Lv51 Lv100にして問題なし。 真田 Lv51 使うコンボによってLv100にしても良いか変わる。 慶次 Lv51 Lv100にしない方が良い。 謙信 Lv51 Lv100にして問題なし。打撃永パを使う場合変動。 お市 Lv51 Lv100にして問題なし。 元親 Lv90 Lv100にしても良いが、ロボが来るまでの時間が長くなるので90台で呼ぶ。 毛利 Lv100 Lv100必須。 秀吉 Lv60 Lv100にして問題なし。補正切りの必要Lvで変動。 信長 Lv51 Lv100にしない方が良い。 忠勝 Lv100 Lv100必須。 Q.低Lvで援軍要請して、高Lvになるのを待てばよくない? いいえ、それではダメです。 まず、援軍要請前に比べて、援軍到着後の援軍Lvの上昇は極端に遅くなります。 これでは必要なLvに上がるのを待ってる間に死んでしまう可能性が非常に高いです。 次に、援軍の回転率に直結する援軍ゲージの長さは、援軍要請したLvで決定されます。 例えば、 援軍Lv51で要請したLv51 援軍Lv1で要請して、上がるのを待ったLv51 上記2つでは性能が全く異なる事になります。 前者は3回使えて、再使用可能も速いですが、後者は1回しか使えず、再使用可能になるまでも時間がかかります。 うっかり低Lvで要請してしまうと、Lv100になっても3回使えず、回復も遅い弱い援軍で一試合戦い続けなければなりません。 前述の推奨Lvで援軍要請するようにしましょう。 Q.永パって何? 「永久パターン」略して「永パ」です。 一度移行すると、相手が死ぬか、タイムアップになるまでずっと同じパーツが入り続けるコンボを言います。 「永久コンボ」「無限コンボ」など違う呼び方をする場合もあります。 Q.永パって人にやっちゃダメって言われたんだけど? いいえ、問題ありません。 他のゲームだと大会で禁止されていたり、暗黙の了解で自粛されていたりしますが、戦国BASARAXは永パをガンガン使うゲームです。 ただし、anotherのついていない初心者など、そんなゲームである事を理解していない人に永パを決めるのは厳禁です。 Q.永パが基本コンボって聞いたんだけど、まず永パ練習しなきゃダメ? いいえ、対戦する事を目標とするなら、それよりも援軍の使い方を先に覚えましょう。 確かに将来的に永パは必須になりますが、ゲームを理解せず永パだけできるようになっても無駄です。遠回りになる事すらあります。 実戦で永パを決めるためには、永パに繋がる攻撃をまず当てなければなりません。 このゲームでは援軍を使いこなさなければ、攻撃を当てる事自体が非常に難しく、危険な行為になります。 また、永パはレシピが非常に長く難しい物が多いのですが、失敗してばかりでたまにしか成功しないようでは全く意味がありません。 まずは援軍のシステムを理解し、基本的な援軍の使い方、キャラの動かし方をマスターする事を優先しましょう。 永パの練習は、それができて、基本的なコンボを覚えた後でも充分です。(勿論並行してやる分には問題なし) Q.wikiや攻略サイトを読んだけど難しい。質問したりできる所はない? お手軽な方法だと、twitterでハッシュタグ「#BASARAX」を付けて発言したりすると、現役プレイヤーが捕捉してくれます。 匿名で質問したい場合は、2ch格闘ゲーム板のスレか、したらばの初心者スレで質問すると良いでしょう。 どちらも一般常識をわきまえて質問すれば快く答えてくれるでしょう。 Q.ゲーセンで対戦してみたいんだけど、どこに置いてあるの? 有志が作成した稼動店舗ロケーション情報まとめがあります。 イベントスケジュールまとめもあるので、大会や対戦会のある時に行けば現役プレイヤーに教えてもらう事も可能です。 ニコニコ大百科や2chに転載されている他、mixiページ:戦国陸上部出張版にも同じ内容がまとめられており、更新時はボイスで通知されます。 もし掲載されていない店舗で戦国BASARAXの筐体を見つけた場合や、掲載店舗から撤去されていたりしたらまとめのコメント欄などで教えてあげましょう。 なお、イベントがない時にゲーセンに向かう場合は、現役プレイヤーが常駐しているとは限らないので、したらばやゲーセン行こうよ!で告知してから行くようにしましょう。 Q.大会や対戦会に参加してみたいんだけど初心者でも大丈夫? はい、大丈夫です。 イベント運営側は常に人数集めに苦労していますし、新規プレイヤーの参入は非常にありがたい事です。 物怖じせず気軽に参加して、対戦やコミニュケーションを楽しんでください。 できれば事前にtwitterなどでコンタクトを取っておくと、運営側も初心者に配慮しやすくなります。 Q.wikiに書いてあるコンボを練習してるんだけどよくわからん。チュートリアル動画とかないの? はい、全キャラではありませんが「コンボ指南動画」があります。 各キャラの攻略ページにもリンクが貼ってあるので参考にしてみてください。 Q.ちょっと空中PGしたらゲージが空になっちゃったんだけどバグ? いいえ、仕様です。 ブレイブルー(バリアガード) ギルティギア(フォルトレスディフェンス) 北斗の拳(オーラガード) 上記のように、他のアークゲーにもほぼ同じシステムがありますが、BASARAのパーフェクトガードは他と比較にならないほど消費量が大きいです。 更にPGは「立ち<しゃがみ<空中」とゲージ消費量が大きくなる仕様で、空中で2,3発PGさせられるとゲージの半分近くが消し飛んでしまいます。 計画的な使用と、SP(スタイリッシュポイント)を溜めてゲージ効率を上げておく事が非常に重要になります。 特に1ラウンド目はSPが溜まっておらずゲージ効率が悪いので、安易に空中PGを張ってゲージを失わないようにしましょう。 Q.皆エリアルや吹き飛ばしでよく死体蹴りしてくるのはなぜ? スタイリッシュポイントを溜めて、今後の試合展開を有利に進めるためです。 スタイリッシュポイント(以下SP)と言う特定行動で溜まるパラメータがあり、その特定行動に「エリアル攻撃を当てる」、「吹き飛ばし攻撃を当てる」が含まれています(それぞれ1試合に1回当てれば良い) このSPが溜まると、 100%溜まると一撃BASARA技が出せるようになる(BASARAゲージの横にある球が点灯する) BASARAゲージの増加量が上がる といった長所が有り、前述の2つの行動は特にSPを稼げる行動となってます。さらにこの行動はKOの後でも有効なので、死体蹴りとして当ててもSPが溜まります。 なので決して相手を不快にさせるためだけにやってる訳ではなく、重要な戦術であるのでやっているという事を頭に入れておいてください。 「もう当てたのにまた当ててきた...」という時もあると思いますが、それは手癖だったり当てたかどうか忘れたので念のため当てておくと言う理由だと思うのであまり気にしない方がいいです。 Q.相手死にそうなのに挑発してくるんだけど? これも死体蹴りの所で書いたように、SPを溜めるためです。 SPを稼ぐ特定行動の中に「体力20%以下かつ体力負けしているときに挑発」という物が有り、これもBASARAゲージを稼ぐための重要な行動となっています。 ちなみに挑発モーションが最後まで出切らないといけないので、キャラによっては挑発で稼ぐのが難しかったりします。 Q.援軍要請して到着したのに援軍が動かせないバグがあったんだけど? いいえ、バグではありません。手出し無用宣言(通称:BRAVE)と言うシステムです。 援軍到着後、まだ一度も援軍を使用していない状態で、214214援で発動します。 こうなるとその名の通り、試合中一切援軍が手出しできない…自分の援軍が完全に禁止された状態となります。 BASARAのコマンド入力の仕様上、しゃがみから4を経由するようにレバーを動かすと暴発しやすいです。 特に忠勝は永続防御形態の入力が手出し無用宣言に非常に化けやすいので注意が必要です。 ついつい暴発させてしまうようなら、一度援軍を使えば手出し無用宣言は発動できなくなるので、援軍到着後は必ず一度援軍を撃つようにしておくと良いでしょう。 因みに手出し無用宣言をすると、SPが+10%されますが、援軍が使えなくなるデメリットの前ではゴミクズ同然です。 Q.anotherにしてたのに気絶中に援軍カウンターが暴発したんだけど? 気絶中はanotherにしていても、援軍ボタンを押しただけで援軍カウンターが発動する仕様になっています。 気絶時のレバガチャは援軍ボタンを押さないように気をつけて連打しましょう。 Q.強キャラ(毛利、真田など)を使ってるのに勝てない…。 このゲームで勝てるようなるためには援軍の戦術やシステム・永パ・バグといった本作の難解な仕様を把握し活用できることが必要です。これらを正しく理解していなければ、たとえ毛利や真田を使っていても何もできないままやられてしまいます。 そのため、最初の方は何度も負けてもしかたないです。 それに、他のゲームと比べて特に安定しないゲームだと思いますので、言われてる程勝てないなんて事もあります。 なので、あまり勝ち負け気にせずにやっていくのが良いと思います。 強キャラを使ってちゃんとやり込めば、必ず勝てるようになる時が来るのでそれまでめげずにやっていきましょう。 Q.相手の体力を減らしても減らしてもすぐ回復しちゃうんだけど? 戦国BASARAXの体力回復は非常に速いです。 特に回復速度の速い忠勝は、少し放置すると元の体力近くまですぐ回復してしまいます。 一番の対策は援軍です。援軍はコンボ中の一回目のみ大きく青ゲージを削るようになっています。 永パに行けなくてもちょっとしたコンボに援軍を一回組み込んでおくと確実に体力を削ってくれます。 また、立ち回りでしっかり援軍を使うようにしておく事も重要です。 相手の体力が減らないと感じる時は援軍が使えていない事を疑うと良いでしょう。 Q.家庭用(PS2版)とアーケード版で違う所があるって聞いたんだけど? はい、完全に同じではありません。 一番大きな差異は「天井がない」ことです。 「宇宙旅行」と呼ばれる永パの際に、アーケード版では画面外に見えない天井があり、そこにひっかかる形になりますが、PS2版ではその天井がありません。 このため、「空中ダッシュや二段ジャンプで高度調整するレシピの宇宙旅行」が成立しなくなってしまいます。 (空中ダッシュや二段ジャンプを挟まない宇宙旅行はアーケード版同様に可能です) また、天井がなく上昇し続けるため、宇宙旅行に対して援軍カウンターが届かなくなってしまいます。(アーケード版では忠勝・慶次のみ届かない) 他にも当身フリーズなど家庭用発売前に発覚していたバグが一部修正されているので、バグを使用して対戦する事が前提の組み合わせに影響があります。 これ以外にも細かな差異はありますが、総合すると、コンボ練習には問題ないが、対戦するには問題ありのような評価になります。 Q.小十郎と半兵衛は使えないんですか? 残念ながら家庭用(PS2版)でしか使えません。 どうしてもと言う場合は、伊達と秀吉の援軍として登場するのでそれで我慢しましょう。 それでもどうしてもと言う場合は、カプコンとアークにアーケード新作を嘆願しましょう。 Q.AC版にトレーニングモードはないんですか? 残念ながら2008年のゲームなのでトレーニングモードはありません。 家庭用か、CPU戦でキレそうになりながら練習しましょう。 Q.AC版に簡単操作モードはないんですか? 残念な(ry Q.AC版はNESiCAやALL.Net P-ras MULTIで配信されてないんですか? 残念な(ry Q.家庭用はPS3やXBOX360で出てないんですか? 残念な(ry Q.家庭用はネット対戦できますか? 残念な(ry Q.佐助や光秀は使えないんですか? 残念な(ry Q.このゲームは残念なゲームなんですか? いいえ、超楽しいゲームです。 編集・修正コメント欄 wiki編集がよくわからん人向け 編集や修正の要望に使用してください てすと -- 2013-06-04 19 05 46 コメント すべてのコメントを見る
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前ページ次ページ異世界BASARA 『魅惑の妖精亭』で横暴な振る舞いをする徴税官、チュレンヌ… 誰も近寄りたくないこの貴族の相手を、ルイズは自ら名乗り出たのであった。 「行くって…あんたに出来るのかい?普段だって全然ダメじゃない」 勢いよく名乗り出たルイズだが、早速ジェシカに突っ込まれる。 「ば、馬鹿にしないで。次こそは上手くやってみせるわよ!」 手近にあったワインとグラスを取ると、ルイズは一度深呼吸した。 『ルイズ殿のお役に立つ為ならば!誇りは一時捨て置く覚悟でござる!!』 脳裏に、先程の幸村の言葉が浮かぶ。 (そうよ、誇りは一時捨て置く…後で拾えばいいのよ…!) 「い、いらっしゃいませぇ~」 ルイズはできるだけ明るく振舞ってチュレンヌの前に出てくる。 だが、当のチュレンヌはルイズの胸を見るや否や不満いっぱいの顔に変わった。 「…ここは男を働かせておるのか?」 「お、男!?」 ルイズの眉がピクピクと動く。 それに気づかないチュレンヌはさらに続けた。 「おやぁ?よく見れば単に胸の小さい娘か?」 「むむむむ、胸の小さい!?」 ルイズの体がわなわなと震え始める。 これ以上言えば、彼女の「何とか」袋の緒がブチ切れそうだ。 しかし、このような男の場合、そんな事を感じ取らないものである。 「どれどれ、私が本当に胸があるかどうか確かめてやろうか」 チュレンヌの手がルイズの胸を触ろうとした。 その瞬間… 「…ふ、ふ、ふざけないでえぇぇーっ!!!!」 「ぶっはああぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!!」 ルイズの脚が顔面を蹴り飛ばした。 チュレンヌは椅子から転げ落ち、無様に倒れる。 「「「「きゃあああぁぁぁ~!!」」」」 「ノオオオォォーーーーーーーンッッ!!!」 予想していたとはいえ、あまりの事に従業員とスカロンは悲鳴を上げた。 「お、おのれ小娘!貴族を足蹴にするとは何事かあぁ!」 蹴られた鼻っ面を抑えながらチュレンヌは叫ぶ。 「ごごごめんなさい!この娘まだ新人さんでしてぇっ!」 スカロンがルイズに代わり、必死に謝った。 余程焦っているのか、腰の振りもいつもより速くなっている。 「黙れぇっ!今更謝っても遅いわぁー!!」 しかし、平民に蹴られたと思っているチュレンヌの怒りは納まらない。 テーブルに置いてあったワインボトルを引っ掴むと、ルイズに向かって投げつけた。 だが、ボトルがルイズに届く事はなかった。 当たる前に、ルイズの前に現れた幸村が受け止めたのだ。 幸村はワインボトルをテーブルに置き、チュレンヌを睨みつけた。 「……………」 現れた幸村に、チュレンヌとその部下は開いた口が塞がらなくなっていた。 「スカロン!スカロオオォォォーーン!!!!」 数十秒の沈黙を破ったのはチュレンヌだった。 「スカロン!おまっ!!お前!こ、ここはいつからオカマを雇うようになったんだ!?」 「い、いえ…ちょっと趣向を変えてみようと思いまして…ほほほ」 「趣向!?あんなオカマが客を取れると!?」 こればかりは、ジェシカも含めた従業員もチュレンヌに同意した。 「チュレンヌ殿でござったな……」 と、幸村がチュレンヌに話し掛けてきた。 「先程の貴殿の振る舞い、民の上に立つ者として恥ずかしいとは思わぬのか?」 「何だと!?」 その言葉に、チュレンヌはパニックで忘れていた怒りが再び燃え始めた。 さらに幸村は続ける。 「そして、ルイズ殿に対してあのような破廉恥な行為に及ぼうとするとは…」 そこで幸村は目をくわっ!と見開き、大口を開けて叫んだ。 「この変態めがあああぁぁぁぁぁ!!!!!」 「き、きき、貴様に言われたくないわあぁー!!!」 「おのれぇ…変態の分際で私を侮辱するとは…!」 チュレンヌは持っていた杖で幸村を指し、周りの部下に向かって叫ぶ。 「お前達!この馬鹿と小娘をひっ捕らえろ!」 「馬鹿ではない、真田源二郎幸村だ!」 幸村は名乗りを上げると、先ず、最初に近づいてきた男を殴り飛ばし、次に右から飛び掛かってきた男を裏拳で叩き伏せた。 「囲め!取り囲んでしまえ!」 これはマズイと感じたのか、チュレンヌの部下は幸村を周りを取り囲み、一斉に襲い掛かる。 だが、幸村は動じることなく、店中に響く程の声で吼えた。 「それしきで、この幸村は止まらぬわあぁぁぁ!!!!」 その後、複数の男の悲鳴と争うような音が聞こえた。 その音は大きく、店の外まで聞こえており… 「………?」ウィーン、ギュギュギュ? この男の耳にもその音は届いていたのである。 「ぐあぁー!!」 殴られた部下の1人が、店の扉を破って外まで吹き飛ばされる。 辺りを見回してみれば、幸村によって倒された部下が床に転がっている。 皆、元の顔が分からない程に腫れ上がっていた。中には歯が数本折れた者もいるのか、抜け落ちた歯が落ちている。 「そ、そんな…こんな変態に…」 予想外の出来事にチュレンヌはうろたえた。 いくらなんでも、こんな訳の分からぬ平民のオカマに全て倒されるなど思っても見なかったのだ。 「ひ、ひぃ!」 さっきの横暴な態度とは打って変わり、チュレンヌは尻餅をつきながら後ずさる。 「ままま待て、ちょっと待て!!」 もはや立つ事も困難な程に慌てふためきながらも、チュレンヌは何とか店の入り口まで辿り着き、外へと逃げ出す。 「待たぬ、このまま尻尾を巻いて逃げる気か?」 「い、いいのか?私は女王陛下の徴税官なのだぞ!?」 「…むっ?」 外に出たチュレンヌを追ってきた幸村の表情が変わる。 (こいつめ…ようやく自分の愚行に気づいたな…) チュレンヌは立ち上がり、嫌な笑みを幸村に向けた。 「今更後悔しても遅いぞ、お前達には罰として重税を課してくれる!」 「……………」 「フフフどうした?さっきの威勢がまるでないぞぉ?」 黙っているのを見て安心したのか、チュレンヌは後ろに下がりながら罵声を浴びせる 「平民風情が貴族に逆らうからこうなるのだ!平民は犬のように従っておればいいものを! ……いや、犬ではないな。貴様等は虫ケラだ、貴族に刃向かう者は犬以下の虫ケラよ!」 コツン 「んん?」 幸村を罵りながら後ずさっていたチュレンヌの背中に、何か硬いものが当たった。 投下終了します。 何だか忠勝ならある程度魔法受けても大丈夫な気がしてきました… 前ページ次ページ異世界BASARA
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脚本:高橋ナツコ/絵コンテ:佐野隆史/演出:平林拓真/作画監督:野口寛明、徳田夢之介、小林利充、千葉道徳 全ての戦いの末に、たどり着いた一つの答え。 徳川家康と石田三成。 二人の宿命が、今、ここで交差する。 約束の地、関ヶ原で二人の人生が激突。 果たして、その戦いの先に二人が見るのは、絶望か……希望か……それとも……。 そして、伊達政宗と真田幸村、二人の好敵手もまた、避けることのできない戦いの運命に導かれてゆく……。 (アニメ公式サイトより引用) +←箇条書き先頭のこの部分をクリックすると詳細が表示されます。 もう一度クリックで閉じます。 ※このページでは検証目的で「戦国BASARA Judge End」(テレコム・アニメーションフィルム制作)の映像を一部引用しています。 サムネ表示なので、クリックすると大きめの画像へ飛びます。 ・以下アニメの疑問点を紹介 + 最終決戦 最終決戦 謎のドーム内での家康と三成の言葉の応酬は、原作両名ルートからの台詞の順序や意味合いを 変えての流用となっている。 原作では両名関ヶ原最終ステージにおいて冒頭台詞自体は同じであるが、そこから変化している。 アニメにおいてはこの分岐変化した後の台詞を両名ルートから抽出している台詞の流れ。 (原作台詞については本来のキャラクター徳川家康、石田三成項目参照) (アニメ内の台詞引用は下項目「ドーム内でのやりとり」参照) アニメ三成「貴様は昔からそういう奴だった」と言い、三成曰くの家康に対する“そういう奴”というのは 嘘偽りをもって兵へ労りの言葉をかける事であるが、原作においては「己の野望を「夢」という言葉で飾り立て」た 事としている為、大幅に意味合いは変わってくる。 そもそもアニメのこのシーンにて 三成「心にも無い事でもか。私はそのような嘘の言葉に喜びは見出だせない」 家康「お前は凄いな。常に真っ直ぐに真実を見る」 といったやりとりが有るが、否定をせず“真実を見る”という台詞の流れ。 これでは家康が実際に心にも無い事を認めているようにも受け取れる。 幾度も指摘されている事だが、家康にとって忠勝や三河武士との絆は強く、過去ナンバリングでもそのやりとりが 色濃く演出されているストーリーも有る。 それは3においても同様だが、アニメはその限りでは無いようである。 そして原作の「己の野望を「夢」という言葉で飾り立て」の台詞は 三成「黙れ!それは貴様の虚妄だ。貴様はただ天下を望んだだけだ。己の欲だけの為に。貴様は秀吉様の天下を 簒奪したに過ぎぬ薄汚い盗人だ!己の欲望を「夢」という言葉で飾り立て秀吉様の天下を穢したのだ」 という台詞に組み込まれている。正に家康に対する罵詈雑言である。 更に第十一話において家康自身「天下を欺く大罪人だ」と言い絆は「力を覆い隠す」ものとしている為に、原作の台詞を 引っ張って押し込んでも空々しく思えてしまう演出となっている。 (第十一話「「これからワシは、天下を欺く大罪人だ」項目参照) なお、両名ルートの台詞を引き抜いて組み込んでいる為、非常に冗長なやり取りとなっている。 更に、このシーンの原作両名ルートでは、家康、三成はそれぞれの相手ルートで討死しているが、アニメでは気絶しているだけである。 + ドーム内でのやりとり ドーム内でのやりとり 第十二話、謎のドーム内での家康と三成の会話を原作との比較用の為に抜粋 家「三成」 三「家康」 家「三成、お前がワシを憎むのは仕方ない。ワシはそれだけの事をしたのだからな」 三「黙れ!貴様は、貴様を認めて下さった秀吉様を、半兵衛様を、裏切ったのだ。その罪は万死に値する」 家「謝りはしない。答えはワシが作る未来で示す」 三「家康貴様…どこまで私を愚弄すれば気が済むのだ!」 家「来い!三成!」 三「家康貴様を殺す!」 三「家康ー!」 家「三成ー!」 三「秀吉様に頭を垂れろ!赦しを望んで希え!そして首を跳ねられろ! 家「ワシにそのつもりは無い!」 三「貴様は昔からそういう奴だった」 家「見回りご苦労。お前たちが守ってくれる事で秀吉殿も安心して休める。頼りにしているぞ」 雑「は、はいっ」 三「家康っ、なぜ貴様はそう心にも無い事を平気で言う。 家「心にも無いとは心外だな」 三「だが嘘を吐いた」 家「三成、そう言うな。お前もたまには労いの言葉をかけたらどうだ」 三「心にも無い事でもか。私はそのような嘘の言葉に喜びは見出だせない」 家「お前は凄いな。常に真っ直ぐに真実を見る」 三「何を言っている」 家「三成、ワシはお前の目が好きだ。その真っ直ぐな目のおかげでお前の前ではワシは正直に生きられる」 三「どんな強固な軍を築いても、どんな綺麗事を嘯いても、私はこの目で見ている。家康、貴様の罪を」 家「三成」 三「家康答えろ何故だ!なぜ秀吉様を裏切った!なぜ秀吉様を殺めたのだ!」 家「三成、お前にだって分かっていただろう。あのままでは戦いは未来永劫終わらぬと。この世は、これ以上争いの 階段を登らせてはいけないんだ!」 三「黙れ!それは貴様の虚妄だ。貴様はただ天下を望んだだけだ。己の欲だけの為に。貴様は秀吉様の天下を 簒奪したに過ぎぬ薄汚い盗人だ!己の欲望を夢という言葉で飾り立て秀吉様の天下を穢したのだ」 家「それがワシの罪というなら受け入れよう。だが、この国に必要なのは力では無く絆だとワシは気付いたのだ」 三「それも嘘だ!貴様が気付いたのは自らの求める天下が醜悪で独り善がりな欲望だという事だ!だからこそ、 貴様は絆絆と卑しい心根を嘘で塗り固めたのだ!認めろ!貴様が口にする絆に真等無いと!」 家「認めない。お前も感じていたはずだ。ワシとお前の間の真の絆を」 三「やめろー!絆絆絆絆ー!絆絆絆絆絆絆絆絆絆ー!絆……っ!」 「認めぬ…。私は断じて許可しない。そのような偽り言が赦されてたまるか」 家「三成…」 三「貴様はそれで満足だろうな…。だが私は貴様に最も大切な絆を奪われた。私はどうやって生きたら良い。どうしたら良かったんだ!」 家「ワシと共に進む道は無かったのか。 三「言うな…言うな!それ以上言葉にするな!貴様は私に絆を与え一方で私と秀吉様との絆を奪う! 何なんだ…貴様のその傲慢で欺瞞に満ちた心は!」 「答えろ家康。この矛盾の行方を!」 家「何と言われようともワシは決して絆を捨てない!この国の未来を、優しき絆で造ってみせる!」 三「屈するものか、貴様にだけは。死にゆくその寸前まで。私は貴様を許さない!」 家「分かっては…もらえんのだな」 三「死色の翅翼よ…絆を抉れ!」 家「未来への架け橋となれ、ワシの拳よ!」 三「消滅しろ家康ー!徳川家康ー!」 家「お別れだ三成!石田三成ー!」 + 謎のドームから飛散する謎の物体 謎のドームから飛散する謎の物体 前回忠勝と刑部の数珠によって造り出された謎のドーム状の物体が、家康と三成が交戦を始めたと同時に 妙な物体を噴き出させる。交戦の衝撃によってドームを形成している物体が吹き飛ばされている演出ともとれるが そもそもドーム自体が謎の演出であり、このような演出も意図が分からず首を捻るしかない。 最終的には分散して霧散する。この事についてはアニメ内で全く触れられていない。 なお外から中は見えるようだが、中から外は見えないようだ。 なおこの謎のドームの噴出描写の際には東西各軍の足軽も描かれているが、場面によっては東西四軍(徳川伊達石田真田軍)が 描かれているものの、カットによっては徳川伊達軍のみになり、次のカットでは各軍入り乱れるという謎の演出がされる。 更に第九話でかけられていた橋が爆破や破壊される描写も無く唐突に消え去っている。 + 「ワシと共に進む道は無かったのか」 「ワシと共に進む道は無かったのか」 三成と対峙している際の家康の台詞だが、これは4においての三成の台詞からの流用だと思われる。 4の三成ルートにおいて「私と共に在るならば、それも叶うと考えなかったか」と三成が家康へ言っている。 + 決め台詞 決め台詞 三成と家康が交戦し、最後の一撃となった時に発せられる台詞 三成「死色の翅翼よ…絆を抉れ!」 家康「未来への架け橋となれ、ワシの拳よ!」 上記台詞は原作にてバサラ技を発動する際に発せられる台詞が元となっていると思われる。 だがその後の戦闘描写において、原作においてのバサラ技のような演出は微塵も感じられない。 なお、原作では 三成「死色の翅翼よ、私を抉れ!」 家康「架け橋となれ、ワシの拳よ!」 となっている。 + 石と手甲 石と手甲 家康と三成の最後の攻撃にて、家康は三成の刀によって腕と首を斬られ、そして三成は腹に一発拳を受ける。 その直後の描写で鎧が盛大に砕けたかのように鎧の破片と思わしきものが大量に宙を舞うが、実際の三成の鎧は ヒビが入っている程度である。そして家康は前半手甲の部分が三成によって斬り壊されているが、それにしても 素肌では無い部分を刀が滑り血が噴出しているのには、演出の違和感を激しく感じる。 作画でも該当部分の描写では刀から血が噴き出しているようであり、家康には傷が見当たらない。 原作では手甲と共に左腕は鎖帷子によって固められている。 アニメでは単色塗りの為、その部分が何で覆われているかは不明である。 本アニメにおいて至る所に東西軍の対比のような演出が見られるが、余りにも無理が有る演出、おかしな演出、 矛盾した演出、その他等により、比較し対比する必要が有るのか疑問は増すばかりである。 + 棒立ちの足軽と突然撤退する東西両軍 棒立ちの足軽と突然撤退する東西両軍 謎のドーム内において行われる交戦を東西両軍の足軽達が敵味方入り乱れた状態で呆けて見ている。 まるでドーム内が見世物のような演出に思え、なおかつどちらの将も討ち取られた訳でも無く気絶という状態で 同盟先の将の意向は仰がずに突然騎馬兵が撤退の命を出すという展開に首を捻るしかない。 これでは戦では無くただの喧嘩である。 そして倒れた家康と三成に駆け寄ったのは、近くに居た両軍の兵では無く遠くに居た政宗と幸村である。 + 天下を二分する関ヶ原の戦い 天下を二分する関ヶ原の戦い 終始私怨に満ちた天下無視の私闘でしかない戦いであったと言える。 + 更に成長する謎の草 更に成長する謎の草 第十話でも指摘されている謎の草だが、Aパート終了時には、草から木へと変貌している。 そしてCパートにおいては、何百年経ったのかといった程に成長し、一本の木から森へと進化している。 謎のドーム同様アニメ内において誰一人として触れていない為、ただひたすらに謎の演出となっている。 ○第十話 ○第十二話 + まつと利家 まつと利家 前田軍を率いた利家とまつの再会シーンにおいて、原作の利家ならばまつが駆け寄る前に自身も駆け寄って 喜びそうなものでは有るが、アニメでは手を振ってまつが駆け寄ってくるのを待つのみである。 + 孫市と慶次 孫市と慶次 孫市が慶次に契約金の支払いを求めるやりとりが有るが、第三話において慶次と契約するシーンにて 孫市「それは我らと契約したいと言う事か」 慶次「契約?まあそう言う事かも。あー、でも俺金ねぇけど。まあ利なら加賀の国持ってるし」 孫市「ふっ。加賀の国と引き換えに人探し。国一つが我らの評価か。ふっ、あはははは。面白い」 (銃声三発) 孫市「我ら、誇り高き雑賀衆。ただいまより加賀前田国との契約を執行する。響け、我らの炎の音を打ち鳴らせ」 というように、金では無く明確に加賀一国を対価にまつ探しの契約をしている。 いつから国から金になったのかは不明である。 なお、このやり取りにおいて原作では 「一生、雑賀衆で働くことだ。三食付き、ただし昼寝は無い」 となっているが、アニメでは 「払えないのなら、体で払って貰うぞ。これから一生貴様には雑賀衆として働いてもらう。 整理、洗濯、家事、掃除、それから庭掃に飯炊き」 となっており、その際に慶次が頬を染める演出がされる。が、最終的には逃げ出す慶次。 原作では喜び勇んで孫市とその契約を結んでいる。 第十話でもそうであったが、孫市のキャラクター性を無視する形の直接的なラブコメじみた演出を する必要性がどこに有るのか謎である。 そして家事=掃除洗濯食事等、家庭生活に欠かせない仕事であり一連のアニメ台詞において、わざわざ 「家事」と付け加えなくとも良いはずだ。 更に原作では慶次は契約をしているつもりは無く、その結果の「俺はてっきり」という含みの有る台詞だが アニメにおいては慶次は孫市ときっちりと契約をしている。にも関わらず「俺はてっきり」という言葉が捩じ込まれており、 訳の分からない台詞となってしまっている。 結果的に雑賀衆はタダ働きをした事になる。 そして原作においては最上義明がまつを誘拐し、官兵衛の鍵においても最上がある種のキーマンになっているが、 本アニメには登場していない。その結果最上抜きで帳尻を合わせようとしている演出が各所に見られたが、全てにおいて 帳尻合わせが失敗していると言えるのではないだろうか。 + 蔵に格納される忠勝 蔵に格納される忠勝 その姿から一見時代にそぐわないロボットのように見える忠勝だが、忠勝は人であり武将である。 だが戦が終わった後に忠勝は蔵か倉庫の様な荷物が溢れる場所に、まるで格納されるかの如く座っている。 第十一話においてまるで事切れたかの様な演出がされた事で、忠勝自身相当なダメージを負っていると言える。 だが手当てをするで無く無機質なロボットの如くな扱いの格納。この扱いは余りにも粗雑なのではないだろうか。 過去からのナンバリングにおいて家康と忠勝の絆は強く、このような扱いを家康がするとは思えない。 + 二度流れるスタッフロール 二度流れるスタッフロール Bパート中盤にて突然流れだすスタッフロール。アニメにおいてCパートに時間を割く為にそのような演出は まま有ることだが、第十二話においてはこのBパート中盤、そしてCパート終了後にもう一度スタッフロールが流れる。 一度目は第十二話におけるスタッフ、二度目は1話から12話まで声優含め関わったスタッフの名が連なっている。 一体全体何の必要性が有ってこのような事をするのかは謎である。 + 酒井忠次というキャラクター 酒井忠次というキャラクター アニメ公式サイトには 「徳川家の重臣であり、家康を補佐している。幼少の頃より徳川家に使え(中略)自分よりも忠勝が評価されている事には 言葉にはしないものの不満を持っている。信条は「信じる」である。」 となっている。そんなキャラクターのはずだが、関ヶ原において指揮を放棄し戦の最中に宗麟へ愚痴を零すという演出がされる。 (詳しくは第九話「戦の最中に人生相談とレボリューション 」項目参照) そして隊を放棄し宗麟と共に戦線離脱。そして第十二話ではザビーランドオープンに向けて、ダンサーとして宗麟の元へ 身を寄せているという設定になっている(宗麟からレボリューションと呼ばれている為、入信した可能性が高い) 徳川の重臣であるはずの忠次が何の迷いも見せずに離反した事、そして葵の旗を売り払う兵(第七話)といい、徳川軍に関する 演出は原作とは全くかけ離れた設定となってしまっていると言える。 そして何より設定を全く活かしきれておらず、酒井忠次である必要性が有ったのか疑問である。 なお4にて「大友ザビーランド開園」というステージが有り、ジャンボザビーくん(ザビーの着ぐるみ)も宗茂の特別衣装として 4で実装されている。 + 空中浮遊する官兵衛 空中浮遊する官兵衛 烏が鍵を持って飛び去ったのを、島津の砲弾を拝借し人間砲弾として空へ飛び立った官兵衛だが (詳しくは第十話「黒田官兵衛の鍵 」項目参照)別の烏と思われる群れに鉄球を掴まれさらわれるという 状況らしい演出がされる。 官兵衛いわく「頼む!ここから降ろしてくれ!」と烏へ懇願しているが、どう見ても烏は鉄球を 持っていない。それ以前に烏があの巨大な鉄球を持つ事は物理的に不可能である。にも関わらず、鉄球を 天辺に官兵衛は烏の群れと一緒に空を飛んでいるという演出には違和感よりも呆れるしかない。 + 作画の使い回し 作画の使い回し 謙信から文を届けるよう言われ薔薇が咲き乱れる演出がされるのだが、このかすがの表情アップからの一連の カットは第四話におけるカットと同一であり使い回しと言える(左手、口元は変更されているが、他は同一) カットの使い回しが悪い訳では無いが、最終回において謙信とかすがのシンボル的な行動を丸々使いまわすのは いかがなものだろうか。 ○第十二話 ○第四話 + 毛利元就 毛利元就 第十一話において元親の暁丸の火炎によって生死不明となっていた元就だったが、Bパート終盤にてその姿を見せた。 左目以外は包帯で巻かれ、大火傷をしていると思われる描写。だが元就の怪我をそう描写する必要性が有ったのか甚だ疑問である。 原作においてその様な演出は勿論無い。 そして目が覚めた瞬間のカットのようだが、眠っていたであろう事に加え大火傷をしている状態で兜を被ったままという事にも 違和感を覚える演出となっている。 + 四国壊滅 四国壊滅 第十二話においても四国壊滅に関する詳しい説明は無く、全てが毛利の策略とされたままとなった。 第二話において元就と刑部の密談シーン台詞以下引用 元就「遅かったな」 刑部「すまぬな、東へ西へと我も多忙でな」 元就「混乱に乗じ上手く身を立てたものだな」 刑部「何の事やら分からぬな、同朋よ」 元就「豊臣が没し、竹中が散り、最も利を得たのは貴様であろう」 「まあ良い。定めるべきはこの先、いかにして動くかの指針だ」 刑部「ヒッヒ…今後は徳川の非道を喧伝し、義は我らに有る事を報せれば縋り付こうとする者も多く現れよう」 元就「徳川の非道か…よく言う」 刑部「徳川が長曾我部を取り込もうとするのは分かりきっていた」 元就「人は真実を信じるに非ず。目の前の現実から都合良き事を真実とするものだ」 「大谷…長曾我部、石田、徳川、貴様達の思惑に興味は無い。天下等欲しがる奴にくれてやろう。 我の目的はただ一つ、毛利家の安泰よ。全ては我が盤上の下に」 引用終了。 以上から、毛利が四国壊滅に関わっていたという決定的な言葉は無い。むしろこの会話では刑部が主に四国壊滅に 関わっていると考えた方が自然な会話の流れである。 第十一話においても元親が元就へと四国壊滅について詰るが、毛利は無言であり四国壊滅について何も返答していない。 そして刑部に関しては第七話において三成が問い質し返答は無かったものの、四国壊滅に刑部が関わっている(知っている) という演出がされている。 だがアニメ内では第二次関ヶ原時に素知らぬ顔で刑部が西軍に居り、元親も西軍に居る。 刑部の“徳川の非道を喧伝”する策が進行中であり元親が全く気付いていない可能性も有るが、だとしても 最終回において刑部と元親が同軍に居るのは余りにもおかしく、あまりにもふざけた演出であると言える。 (詳しくは以下「西軍に復帰する元親」項目参照) 更には第七話において徳川軍の兵が元就へ旗を売ったと発言しているが(詳しくは第七話「旗を売り払う徳川兵と毛利元就」参照) そもそもにして名が知られる様な愚策を毛利が取るとは考えられない。ましてや足軽兵相手に。 それに関しても触れられず最終回を迎えている。 既に幾度も指摘されている事だが、アニメのストーリーのほとんどが矛盾し整合性が無く、原作とはかけ離れた状態で 目も当てられない惨状と言える。そしてキャラクターに関しても原作から乖離し別人となっている。 + 市を引き取る前田家 市を引き取る前田家 白百合を摘む市の後ろで市を見守る様に寄り添う利家とまつ。 この演出から前田家が市を引き取ったように思われるが、そもそもアニメ内において織田界隈の設定は ほぼ空洞状態であり、前田家と市の関係の描写も全く無い。にも関わらずこのような演出がなされる事に 違和感を強く覚える。 そして原作では市は前田夫婦に良い感情を持っているとは言えず、それに関しても違和感は強い。 + 生きていた光秀 生きていた光秀 第十話にて腹を貫かれて事切れたと思われた光秀(天海)が全身は映らなかったが 足元(袴)と手元のみ映しての帰還という演出(金吾が泣いて喜んでいる為天海で間違いないと思われる) だが、腹を貫かれたはずである。そして金吾は天海に言われるままに戦場から逃走しており、他に天海を 助けるような人物は居ない。BASARAといえどご都合主義にも程があるとしか言い様がない。 + 西軍に復帰する元親 西軍に復帰する元親 Cパートにおいて何故か元親は西軍へと戻っている。 アニメ内では正式に徳川と同盟を組み東軍に参加するという決定的な描写は無かったが、大坂城まで赴き三成へ 西軍を抜けると啖呵を切っている。そしてその際に「先に裏切ったのはあんたらだ」と言い、三成は次に戦場で会った時は 斬ると言っている。 更にはアニメ公式サイトのキャラクター紹介において元親は東軍カテゴリに振り分けられている。 にも関わらず、笑顔で西軍に復帰している元親。 だが西軍において上記「四国壊滅」でも触れたが、刑部が徳川の非道を広める為に暗躍し、四国壊滅にも関わっている節が有る。 ストーリーとして刑部が引き続き家康を貶める為に、自身を潔白とし元親を引き戻したという可能性も無きにしも非ずだが、 だとしても四国壊滅の件と同様に明らかに演出不足であると言える。 又は元親自身アニメ内で刑部が四国壊滅に関わっているとは微塵も思っていない様子の為、全ての責任は元就に有り 元就が西軍から抜けた事で全てをチャラにしたという可能性も有る(第二次関ヶ原に元就の姿は無い) だが上記の通り三成は元親のそういった行動に怒っていたはずであるが、元親に対し笑顔を見せるシーンも有る。 ここでもまた脚本の矛盾や整合性の無さが表れていると言える。 更に加えると、駿府城へ突然押しかけ家康に“旗が有ったから”という理由だけで問い質し謝りもせず、徳川兵に毛利に売ったと 言われた事で再び短絡的に決めつけ、第一次関ヶ原では東軍ポジション(アニメ公式サイトより)だったにも関わらずの 第二次関ヶ原では西軍に参加。 このように、こうもコロコロと東西に移動していては、全く信頼出来ないキャラクターとなってしまうのではないだろうか。 喧嘩ならまだしも、これは戦である。 + 真田西軍、伊達東軍、そして川中島軍による第二次関ヶ原 真田西軍、伊達東軍、そして川中島軍による第二次関ヶ原 第一次関ヶ原から新たに第二次と銘打たれて東西両軍が揃うのだが、開幕唐突に森の中で蒼紅の手合わせのような戦いから始まる。 (森に関しては同ページ「更に成長する謎の草」項目参照) そして第一次では大将だった家康、三成、両名共大将から身を引いて政宗、幸村が東西大将になっている。 が、何故そのような状況になったのか説明も何も無く呆気にとられるしかない。 まるで三成の遺恨を晴らす戦いは(両名気絶しただけだが)決着がついた為、次は蒼紅がどうぞ、といったようにも見える。 これでは三成の秀吉に対する狂気じみた信奉や、家康に対する憎悪怨恨が必要以上に薄れてしまっていると言える。 そして東西両軍とは別に現れる“川中島軍”である武田信玄と上杉謙信。原作には勿論そのような演出は無い。 そもそもにして信玄は病に倒れていたはずである。原作では幸村ルートにおいて「病など吹き飛ばしたわ!」と、とんでもない 復活方法を成し遂げ、小太郎ルートでは氏政から幸村へ薬が託されている。だがアニメでは一切描写は無い。 それ以前にこれは戦であり、討ちつ討たれつの命の取り合いでも有るのだが、幾ら幸村が大将になったからといって自軍の兵を 討つのだろうか。 謙信は「甲斐の虎とわたくしも、この戦に勝利し、その長をきめる戦を川中島でおこなうため、同盟を組みました」と言っているが この戦にて川中島軍が勝利してしまった場合、勿論西軍である武田軍も壊滅状態になり川中島での戦所では無いのではないだろうか。 幾ら何でも余りに無理矢理過ぎる演出だと言える。 これでは小さな抗争や運動会のようである。 + 「私を滾らせる約束を速やかに実行しろ」 「私を滾らせる約束を速やかに実行しろ」 西軍大将から身を引いた三成の台詞であるが、強い違和感を感じる台詞となっている。 原作では幸村が目立って「漲る(みなぎる)」という単語を使うが(ゲージ満タン時等)三成は原作において「漲る」等と 言葉を使っていない上に、そもそもそのようなキャラクターでは無い。 なお、このシーンまでにおいて三成が幸村と「漲らせる約束」をするという描写も無く、元親へ笑みを向け、まるで幸村の命を待つ様な状況等 一体三成に何が起こったのか首を撚るばかりである。 + 殴られる佐助 殴られる佐助 原作において幸村が佐助を殴るといった演出は無かった筈であるが、アニメにおいては川中島軍の出現に際しどうするか佐助が幸村へ 問いかけた瞬間、幸村は佐助を殴っている事に非常に強い違和感を覚える。 (原作の外伝(幸村ストーリー)では佐助が天狐仮面になり敵として現れ、その際に幸村は佐助(天狐仮面)を扉へ殴り飛ばす等という 演出がされているが、幸村自身天狐仮面の正体を佐助と気付いておらず修行の一環として行われた事である) そして原作にて「武田名物」と呼ばれる信玄と幸村の殴り合いでさえ、本アニメでは違和感を強く感じるやり取りとなっている。 元来この殴り合いは、決して暴力的なものでは無いはずである。 だが本アニメにおいて、特に佐助には単なる暴力としか受け取れない演出となってしまっている。 + 「伊達酔狂だ」 「伊達酔狂だ」 第二次関ヶ原にて小十郎が「だがこれで一層、伊達酔狂だ」と発しているが、伊達酔狂という言葉は無いはずである。 「伊達や酔狂ではない」という言葉になると「遊びや生半可な気持ちでは無いという決意の現れの言葉」との事だが、 小十郎は「伊達酔狂“だ”」と言っている。という事は、上記の反対「遊びや生半可な気持ちである」となってしまう。 正式にはどのような意味が当てはまるのかは謎である。 本アニメ全体に言える事だが、各キャラクターの言葉遣い崩壊から始まり、このような意味の通らない言葉といい 首を捻る演出が数多く見受けられた。 + 放られたままの設定 放られたままの設定 本アニメ一話から十二話において、投げっぱなし又は放置とされる設定は山積している。 武田信玄の病の行方 四国壊滅の真相(首謀者、実行者等が実質的に不明の状態) 上記に関わっていたであろう大谷の処遇 毛利元就の過去ナンバリングにおいての設定(宗麟の「サンデー」発言より) 酒井忠次の設定 長政の行方 織田界隈の設定 市の暴走の真相に加え、六魔の存在 本アニメ中の利家の行方 家康の闇(自身を大罪人と言い放った事の可能性有り) 長曾我部元親の西軍復帰理由 毛利元就の西軍離脱理由(経過時間が不明の為、怪我の所為なのか分からず) 徳川と同盟を結んだ後の北条氏政の行方 担保にされた加賀の国 官兵衛の鍵の所在移動(烏が鍵を持つまでの過程) 謎のドーム 謎の草(木) 例を挙げればきりが無いが、全話を通じて演出不足や脚本の矛盾や整合性の無さは明らかである。 なお小林プロデューサーがインタビューにて 「『戦国BASARA』を知っているけどよくわからないというかたが、アニメを通して『戦国BASARA』を知っていた だけたらなと思っています。」(「戦国BASARA Judge End」メディア向け記者会見より引用) と答えているが、上記に加え至る所で過去ナンバリングや3以降の設定を知らなければ全く意味が分からない演出が有り、 良く分からないという視聴者にとっては、更に良く分からなくなるストーリーだったのではないだろうか。 BASARAを知っている視聴者にとっては、原作の改悪や原作には無い最悪な形での設定追加、中途半端な場面抜き出しに困惑し、怒りを 覚えるストーリーであったと言っても過言では無いだろう。 + JudgeEnd JudgeEnd アニメ内において決着も審判も何ら下されていない。 上へ 一つ前のページにもどる
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幸村は居心地が悪そうに辺りを見回した。 寺の一角にある茶室である。侘びさびを大事にした、どこか寂しげな趣きの茶室だ。 金に銀にと、目に見えた贅沢な作りではないが、計算されつくした「侘びさび」は、 金箔を貼るよりも金子を必要とする。 「――よろしいのですか。長曾我部殿のお相手をせずに、このようなところに」 「ああ、大丈夫だ。お前の亭主が相手してるからな」 家の縁側で小十郎の袴を縫っていた。うまく縫えずに女中の手を借りながら縫っていると、 いきなり政宗が現れてそのまま寺に連れ込まれた。 髪は梳いて括っただけで化粧も紅だけ。せめて着替えを、と言ったらいいからすぐに 来い、と首根っこをつかまれた。 いいのだろうか、と自分の袴を見下ろして真面目に考え込んでいると、飾らないのが 茶道だ、と幸村の前に茶碗が置かれた。 何かが違うと思うのだが、政宗が言うのだから大丈夫だろう、と自分を納得させる。 「……長曾我部殿は、政宗殿に求婚をされていると聞いている。お二人で話された方がよいのでは……」 「ああ、今日はついにproposeに来やがった」 「ぷろ? 求婚のことにござるか?」 茶碗を手に取り、政宗を見る。政宗は正座で膝に手を置いたまま、障子を見つめていた。 「……物好きな男だ。夫殺しの女なんざ、鬼より恐ろしいだろうに……」 ぶっと茶を吐きそうになるのを堪える。咳き込みながら政宗を見ると、政宗は 苦笑いを浮かべて足を崩した。 「ああ、小十郎から聞いてると思ったんだがな。……俺は四年前に、毒殺されかかった。 それで、成り行きで……思わず夫を殺してしまったんだよ。……そういう女がrivalなんて、嫌か?」 昨日聞いたのだとは言えず、幸村は手拭いで口許をぬぐい、政宗を見た。 「まことにご夫君が?」 毒を盛ったのか、とは言えなかった。崩した片足を抱え柱に凭れかかる政宗は、今にも 世を儚んでしまいそうで、言葉をぶつけることが怖かった。 「……分からない。あいつが首謀したのか。あいつの実家、田村家が画策してあいつは ただ命じられただけだったのか。実家からついてきた奴がやっただけで、あいつは 関与していないのか。……そもそも、誰が毒を盛れと命じたのか。疑い出せばキリがねえ」 幸村は茶碗を置き、政宗の側に膝を詰めた。 「それと長曾我部殿は関係ありませぬ。政宗殿は、長曾我部殿を好いておられると お伺いしております。両家にとっても、政宗殿にとっても、良縁かと存ずるが……」 「……怖いんだよ」 また同じことが起こらないとは限らない。 戦国乱世に「絶対」など存在しない。 家来は裏切るかと思えば死を以て忠誠を誓い、家督は風向きのように移ろうかと思えば岩よりも磐石だ。 幸村も、一年前まで武田家中の武将だった。今は片倉小十郎の元に嫁ぎ、政宗から 化粧料を頂いている身だ。 何がどうなるかなど、誰にも分からない。 「……飛び込まねば、分からぬ事もあります」 「そうだな」 政宗は微笑む。顔色が悪いな、と思った。 「俺の夫だった男は、切支丹だった。……普通は、大名の女が信じるんだ。何故か分かるか?」 政宗は懐から首飾りを取り出した。翡翠の数珠に金の十字架がついている。綺麗な首飾りだ。 「切支丹は、生涯一人の男と添い遂げる。男も、一人の女と添うんだ。側室を置くと、 教えに反する。……女の縋りそうな教えだろ?」 「左様にござるか。……政宗殿は、帰依なされたのか?」 「……話を聞くのは面白かったし、俺が南蛮の言葉を覚えたのも、切支丹の教えって ヤツを知りたかったからだけど……帰依は、してねぇ」 「ならば、政宗殿が寡婦を通される理由にはならぬ」 「……お前なら、どうする」 政宗は膝の上に顎を乗せ、幸村を見た。 底の見えない黒い瞳。まっすぐ射るような視線は、恐怖すら覚えた。 「毒を盛られた、何か知っているかと聞いた。あいつは顔色を失って、何も知らないと 言いながら目を合わせてこなかった。……信じたかったさ。けど、……そんな相手を、信じられるか?」 政宗は夫の姿を見て「もしや」と思い――殺めてしまった。 幸村は自分に置き換えてみた。 毒を盛られ、その事を小十郎に問う。そして、顔色を失い、何も知らぬと返されれば――。 亡きものの記録7
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★5~11猛属性武将(50音順) ★5 武将名 初期攻 初期防 最大Lv 最大攻 最大防 コスト スキル 効果 大奥可否 備考 お江 10800 9360 40 - - 13 末娘の意地・改 勇属性の防御を少し弱体化 可 甘寧 9900 9900 40 13 鈴の甘寧・改 猛属性の防御を少し強化 祝融 8370 8370 40 13 野生のカン・改 勇属性の攻撃を少し弱体化 可 孫策 10620 7740 40 13 断金の交わり・改 味方すべての攻撃を少し強化 前田慶次 12060 9540 40 13 松風の咆哮・改 猛属性の攻撃を少し強化 馬乗り ★6 武将名 初期攻 初期防 最大Lv 最大攻 最大防 コスト スキル 効果 大奥可否 備考 孫尚香 - - 45 30000 29000 15 弓腰姫の妙技・改 勇属性の防御を少し弱体化 可 董卓 13440 10080 45 15 暴虐の権威・改 自分自身の防御を少し強化 本多忠勝 14760 11640 45 15 名槍トンボ切り・改 猛属性の攻撃を少し強化 前田慶次 16080 12720 45 15 松風の咆哮・改 猛属性の攻撃を少し強化 馬乗り name ★7 武将名 初期攻 初期防 最大Lv 最大攻 最大防 コスト スキル 効果 大奥可否 備考 片倉小十郎 - - 50 29100 29100 17 鬼小十郎・真 猛属性の防御を強化 黄忠 15750 15750 50 17 神弓一閃・真 自分自身の攻撃を強化 祝融 13950 13950 50 17 野生のカン・真 勇属性の攻撃を弱体化 可 甄姫 - - 50 36000 33600 17 猛連撃・改 猛属性の攻撃を少し強化 可 孫策 17700 12900 50 17 断金の交わり・真 味方すべての攻撃を強化 本多忠勝 - - 50 36900 29100 17 名槍トンボ切り・真 猛属性の攻撃を強化 西郷隆盛 - - 50 42300 42300 17 天下の器量人・真 猛属性の攻撃を強化 name ★8 武将名 初期攻 初期防 最大Lv 最大攻 最大防 コスト スキル 効果 大奥可否 備考 片倉小十郎 17460 17460 55 - - 19 鬼小十郎・真 猛属性の防御を強化 ★9 武将名 初期攻 初期防 最大Lv 最大攻 最大防 コスト スキル 効果 大奥可否 備考 name ★10 武将名 初期攻 初期防 最大Lv 最大攻 最大防 コスト スキル 効果 大奥可否 備考 name ★11 武将名 初期攻 初期防 最大Lv 最大攻 最大防 コスト スキル 効果 大奥可否 備考 name 名前 コメント
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徳川家康 忠勝!忠勝―――ッ!! 徳川家康:三方ヶ原の攻防 …戦国最強…?忠勝のことか… 忠勝のことかーーーーーーッ!!! 徳川家康:幸村ストーリー五章 悲しみを力に変えろ! 徳川家康:徳川軍劣勢時 おめぇは殺しすぎた…許さねぇ! 徳川家康:徳川軍劣勢時 適者生存ということを教えてやる! 徳川家康:汎用 おめぇ、戦う気あんのか? 徳川家康:放置(敵) 忠勝、ダメだ、目を見ちゃいかーんッ! 徳川家康:ザビーストーリー五章 ザビーについて忠勝へ 悔しいが半兵衛、おめぇの言う通りだ ワシは忠勝なしでは何もできねぇ… …だが、変わる! 徳川家康:半兵衛ストーリー五章 本多忠勝 …………! 本多忠勝:汎用 忠勝殿、今度一杯ご一緒いたそうぞ ………? 徳川軍兵卒・本多忠勝:汎用 徳川軍兵卒 家康様も強いんだぞ! おうよっ! 徳川軍兵卒・徳川家康:汎用 さすがだ! 無口だけどやるときゃやるぜ! 徳川軍兵卒:汎用 忠勝へ 葵の御旗は…この先必ず、国を統べる… 徳川軍兵卒:徳川軍劣勢時 家康様、駆け足で逃げてくださいよ! 徳川軍兵卒:三方ヶ原 家康逃亡時
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そういえば、こんな事があったなと片倉小十郎はふと思い出した。 あれは政宗が真田と恋仲になる前の、お互いに淡い気持ちを抱いていた頃の事。 何かと用事をつけて甲斐に行こうとする政宗に、珍しく小十郎もついていった。 武田屋敷の側の森に差し掛かった時に、なぜか全身傷だらけ煤だらけになった真田幸村が実にいい笑顔で森の中から現れたのだ。 『Hey、Are you OK?』 『おお政宗殿!いえ大丈夫です。お館様の素晴らしさに某…』 うっとりと語る幸村から何があったのかは聞き出せなかったが、伊達の抱える忍びからの報告を小十郎は思い出していた。 武田屋敷近くの森にたびたび消えていく武将たち…彼らはやがて傷だらけの煤だらけになって帰って来るのだが、皆一様に清々しい笑顔になっているのだと。 忍び使いでは向こうが上、それ以上は探り出せなかったのだが。 「なるほど。こいつだったのか」 「小十郎!早く行こうぜ!」 立派な道場だが、思いのほか新しい気がする。 「ああ、すぐに崩れたり焼けたりするんでしょっちゅう建て直してるんですよ」 「そうか」 「お館様が」 「………」 どうしても政宗の意見が必要な事案があり甲斐を訪れたのだが、それはいわゆる口実という奴だった。 使いを出せば済む事だったが真田に嫁いだ大切な政宗の顔が見たかったのだ。そして、小十郎自身の新妻にも。 ところが、仕事には何の問題もなかったが、小十郎の妻はいなかった。 幸村は、どこにいるかはわからないが今日は休みだという。 そして信玄や他の武将たちは『ああ、あれも久しぶりですからなあ』と意味深な口ぶり。 明日には帰るということだが今から明日まで何をしようかと考える小十郎に、幸村がやたらと輝く瞳で武田道場で修行はどうでしょうかと勧める。 たまには修行もいいかとうなづけばなぜか政宗までついてきている。 もっともただの見物のつもりらしく刀は持っていないし打ち掛けのままだ。 狐の尻尾2
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前ページ次ページ異世界BASARA その日……利家はシエスタの家で彼の父と、酒を交わした。 父親は利家と忠勝を見ると目を丸くしていたが、説明を受けると納得したように頷いた。 「……そうか、謙信様は元気でやっておられるか……」 利家から話を聞いた彼は、懐かしそうに呟いた。 しかし、帰りたいか?という利家の問いに彼は首を横に振る。 「わしにはここに新しい家族がいる。アルビオンとトリステインが不可侵条約を結んだのは知っているか?」 顎に手を掛けながら、難しい顔をして彼は言った。 「わしには、どうにも裏がありそうな気がしてならん、近い内に戦が起こるやもしれん……そんな時に家族を守らねばならんだろ? それに!あっちにはわしの息子もいる!なぁに心配はあるまいて!!」 彼は豪快に笑うと、コップに入っていた酒をぐいと飲み干した。 シエスタの父と話をした利家と忠勝は、その日の内に学院に戻った。 シエスタはそのまま実家に残る事になった。 なんでも、アンリエッタが結婚するという事で特別に休暇が出たらしい。 2人が学院に戻る頃には夜になっていた。 「……こんな遅くまで何処に行ってたのかしら?」 学院に帰った2人を待っていたのは、呆れた顔のキュルケといつもと変わらず、本を読んでいるタバサだった。 「別にあなた1人で行くのならいいのよ。でもタダカツを連れ出すならタバサにちゃんと言いなさい。この子ったらまたソワソワ……」 「してない」 間髪入れずにタバサが言った。 「その……すまなかったな2人共」 「……………」ボフゥゥ~ 利家は素直に頭を下げた。心なしか、忠勝もバツが悪そうな顔をしている。 こんな事ならもっと早く帰れば良かったな……と、利家は思った。 しかし、後にこれが「あっちに泊まれば良かった」に変わるとは、2人には知る由もなかった。 ゲルマニア皇帝、アルブレヒト3世と、トリステイン王女アンリエッタの結婚式はゲルマニアの首府、ヴィンドボナで行われる運びとなった。式の日取りは来月……3日後のニューイの月の1日に行われる。 そしてこの日、トリステイン艦隊旗艦の『メルカトール』号は新生アルビオン政府の客を迎える為に、ラ・ロシェールの上空に停泊していた。 後甲板では、艦隊司令長官のラ・ラメー伯爵と艦長のフェヴィスがいる。 「左上方より艦隊!」 見張りの水兵が告げた方を見ると、そこには雲と見まごうばかりの巨大戦艦とが降下してくるところであった。 アルビオン王国の旗艦、『レキシントン』号である。 「戦場では会いたくないものだな」 艦長のフェヴィスが口髭をいじりながら呟く。 降下してきたアルビオン艦隊はトリステイン艦隊と併走するかたちをとると、旗流信号をマストに掲げた。 「貴艦隊ノ歓迎ヲ謝ス。アルビオン艦隊旗艦『レキシントン』号艦長」 「こちらは提督を乗せているのだぞ。艦長名義での発信とは、これまたコケにされたものですな」 艦長はトリステイン艦隊の貧弱な陣容を見渡しながら、自虐的に呟いた。 どん! どん! どん! とアルビオン艦隊から大砲が放たれた。 弾は込められていない。火薬を爆発させるだけの礼砲である。 しかし、巨艦『レキシントン』号の長大な砲身から放たれた空砲は、辺りの空気を震撼させ、トリステイン艦隊の将兵は皆肝を冷やした。 「よし、答砲だ」 一瞬後じさったラ・ラメーが、それでもどうにか威厳を保ちながら命令する。 「何発撃ちますか? 最上級の貴族なら、11発と決められております」 礼法の数は相手の格式と位で決まる。艦長はそれをラ・ラメーに尋ねているのであった。 「7発でよい」 半ば意地を張って、ラ・ラメーは答えた。 一方、アルビオン艦隊の船から、その様子を見ている2人の男がいた。 松永久秀と、ワルドである。 「何とも壮観な眺めじゃないか、そう思わないかね?」 悠然と飛行するトリステイン艦隊を見て、松永が言った。 「あの艦隊を……今から蹂躙する事を考えると……下品な話だが、欲情してしまうよ。卿には分かってもらえるかな?」 「……悪いが、俺はお前と違ってサディストじゃない」 「さでぃすと?ふむ、私が聞いた事のない言葉だ、どういう意味かな?」 「お前のような性格の人、という意味だ」 ワルドの言葉に納得したのか、松永は低く笑った。 そんな話をしていると、トリステイン艦隊から答砲が1回、2回と発射された。 2人はアルビオン艦隊の最後尾の旧型艦、『ホバート』号に目を向ける。 その先では、船から密かに脱出する乗組員の姿があった。 「作戦開始だ」 ワルドが小さく呟いた。 「騙し打ちか……私はどうにも苦手なのだがなぁ……」 「そうか?俺にはお前の十八番に思えるが」 「買いかぶり過ぎだ。私はただの欲深い人間だよ」 そして、彼がそう言った直後だった。 乗組員のいなくなったホバート号が突如爆発し、炎に巻かれながら地面へと落下していったのである。 「という訳で……彼らの命を貰い、代わりに絶望を贈るとしよう」 この日、アルビオンの罠にはまったトリステイン艦隊は、反撃する間もなく全滅した。 生家の庭で、シエスタは幼い兄弟たちを抱きしめ、不安げな表情で空を見つめていた。 先ほど、ラ・ロシェールの方角から爆発音が聞こえてきた。 驚いて庭に出ると、そこには恐るべき光景が広がっていた。 空から何隻もの燃え上がる船が落ちてきて、山肌にぶつかり、森の中に墜落していったのである。 「お、お父さん……」 シエスタは不安げな表情で、隣に立つ父を見る。 彼は落ちていく船を見ながら、利家達に話した……悪い予感が的中した事を感じた。 そして考えたのは、次に敵がどう動くか、であった。 空飛ぶ船でやって来た敵は、先ず駐屯するための場所が必要な筈だ。 ここから一番近い村といえば…… 父は、シエスタを見ず、険しい顔つきのまま娘達と母に言った。 「シエスタ。南の森に逃げるぞ」 「え?」 シエスタが尋ねると、父は声を荒げてまた言った。 「早くしろ!戦じゃ!戦が始まったんじゃ!!」 尋常でない様子の父を見て、シエスタと、母親は急いで逃げる準備を始めた。 そして、逃げる支度が出来て、家を飛び出して森への道を走っている時だった。 空から、雲のように巨大な船が、草原に降りて来たのである。 さらに、その船の艦上から何十匹ものドラゴンが飛び出し、村に向かってきた。 「いかん!」 父は反射的に叫ぶと、荷物の中から一振りの刀を取り出していた。 ここに来た時に一緒に持っていた、戦場で使っていた愛刀である。 「シエスタ!先に行って隠れていろ!わしは一度戻る!!」 そう言って、元来た道を戻ろうとしていた父を、母は悲鳴に近い声で止めた。 「馬鹿な事しないでおくれよ!!!竜騎士に勝てる訳ないじゃないか!!」 シエスタと弟達も、泣きそうな顔で父に「行かないで」と訴えていた。 だが、彼はフッ、と笑って言った。 「わしを誰だと思っている?」 そして、親指を立てて自分を指差してこう叫んだのだ。 「わしは……無敵で!!素敵な“おとうさん”じゃぞ!!心配するな!!」 そう言って、父は勢いよく村の方へ駆け出して行った。 前ページ次ページ異世界BASARA
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探し人は誰ですか ◆YwLV7iJ2fw 硬い剣戟が、連続する銃声が、人や獣や人ならざる者の咆哮が、そしてそれらが連鎖的に生み出す轟音が、宵闇の下で響き渡る。 そこに時折、完全にそれらの音に負けている波飛沫の音が混じる。 何者をも寄せ付けぬかのような音と、殺気と、闘気。それらによって島の東端の岩棚一帯は、隔絶された戦場となっていた。 そして、あちらこちらが抉られ、削られ、砕かれたた車道や岩石の惨状が、その戦場の尋常で無さを物語っていた。 何も知らない一般人が後でこの場を訪れようものなら、砲撃戦でもあったのかと思ってしまっても無理なからぬ程の有様である。 「Go to hell!!」 そんな戦場を生み出している原因の一人、奥州筆頭が伊達政宗が身の丈の二倍近くもある巨大な銀十字架を横薙ぎに振りかぶれば、 その一撃を軽くステップして回避してみせるのは、HELLSING機関が誇る最強の吸血鬼、アーカード。 振り切られた腕が戻る前にそれを切り落とさんと、一気に駆け寄って白銀の剣閃を走らせるが、それを読めぬ政宗ではなく、 十字架を振って生まれた慣性と遠心力に身を任せて斜めに跳躍し、その一撃を回避する。 その傍らで、アーカードの“飼い犬”(些か適切でない表現ではあるが)たる黒犬獣バスカヴィルが、政宗の従者、 “竜の右眼”たる片倉小十郎の身体を引き裂かんと爪を立てて飛び掛れば、 「甘い!」 小十郎は先の踏み付けの時と同じようにその一撃を跳んでかわし、再び着地と同時に機関銃の弾丸を、弾倉が空になるまで撃ち続けた。 だが、しかしと言うかやはりと言うか、黒犬獣にさしたるダメージを与えれたようには全く見えず、 またも不機嫌そうに低い唸り声をあげながら、小十郎を睨みつけてきた。 (…全く、躾けがなってねえ上に性質の悪い犬だぜ。やはり火縄じゃ分が悪いか? となると…) そう考えると小十郎は弾倉の交換をせずにそのまま機関銃を背負い袋に仕舞い込み、代わりに最後の支給品であるナイフを一本取り出した。 弾丸に余裕があるとは言え、それが一切合財通用しないとなっては、牽制にすらなりはしない。 となれば、リーチと火力が圧倒的に劣るとは言え、攻撃の手段を完全に変えた方が良い結果を生む可能性は高いだろうと彼は考えた。 何より、重火器と比べれば刃物の方が圧倒的に使い慣れているというのもあるし、このナイフ、実は一本だけではない。 背負い袋の中には、まだ数十本もの同じナイフが詰め込まれているのだ。 これは、このナイフの本来の持ち手であるとある洋館のメイド長が、普段から数十から数百ものナイフを一度に使っている事に起因している。 (さて、こっちが効いてくれればいいんだが、もしこれでも駄目な場合はどうするか…) 今現在こそ政宗小十郎も、それぞれアーカードと黒犬獣との1対1の状況になっているが、もし相手側が政宗に攻撃を集中させてきたら、 ナイフも黒犬獣に通じなかった場合、政宗を守りきるのは非常に非情に難しいと言わざるを得ないだろう。 最悪の場合、自分の命はここで捨てなければならないか…と、小十郎は重い覚悟を胸に、冷や汗が滲む掌を強く握り締めた。 「いいぞヒューマン。否、サムライと呼んだ方がいいか。こんなに楽しい闘争は久し振りだ!」 にやり、と鋭く伸びた犬歯を覗かせながら哂い、アーカードが賞賛する。 その表情には言葉通りの愉悦の色のみが浮かんでおり、怯えや焦り、恐怖と言った感情は、当然の事ながら一切感じられない。 しかし、それは相対する政宗にしても同じだった。 小十郎の悲壮とも言える覚悟と心境を知ってか知らずか、彼もまた、この常ならぬ闘争を心の底から楽しんでいた。 「それはお互い様だぜMonsterの旦那。こんな馬鹿げた戦場でなきゃもっと良かったんだがな。ついでに使い慣れた獲物がありゃ言う事無しだ」 「ハハ。全くだ」 政宗の常の獲物は、『六爪』と呼ばれる六本の日本刀。それを両手の指の間に挟んで振るう六爪流こそが、彼の本来の戦闘スタイルだ。 現在手にしている巨大十字架は、彼の膂力を以ってすれば扱う事自体に難は無いが、僅かずつながら過剰な疲労は蓄積するし、何よりやはり融通が効かな過ぎる。 特に、振るう度に過剰に発生する慣性は、政宗の動きに無視できないレベルのマイナスを科していた。 如何に眼前の相手に対してクリティカルな威力を叩き出すとは言え、彼からしてみれば、使い勝手は間違い無く悪い部類に入る。 一方、アーカードが普段使用しているのは、大口径の拳銃だ。 黒犬獣ら眷属による攻撃や、自身の身体能力に任せた“暴力”を除外すれば、基本的に中~遠距離での闘いを特に得手としている。 『心渡』の六尺半という、近距離向きともならぬ中距離向きともならぬ中途半端な長さもさる事ながら、 そもそもアーカード自体が、刀を振るうという行為自体に慣れていない。 その行為は正しく、眼前の相手こそが得意としているもののはずであり、それは即ち、相手に読まれ易過ぎるという事だ。 事実、アーカードも政宗も、これまでの相手の攻撃の半分以上は、受けず流さず、軌道を読んで回避していた。 そして、アーカードの方はそれとは別に、この闘争について、そして己の身に起きている異変について若干の危惧があった。 (傷の治りが遅すぎる……。ヤクモユカリと言ったかあの女、何か細工をしてくれたようだな…) セラスを庇った政宗の先制攻撃による一撃で抉られた肩口が、未だに回復しきっていないのだ。 既にこの傷をこさえられてから、二、三十分は経過している。 十全の状態の、ましてや夜のアーカードならば、「これぐらい」の傷ならば既に治癒しきっているはずなのに、だ。 (だが、それ故に楽しい闘争もある!) 「「!!!」」 ぶわっ! と、アーカードの放つ漆黒の狂気と凶喜が、一瞬だけだが政宗と小十郎をも気圧すまでに膨れ上がり、 そしてそれが合図とばかりに黒犬獣が今度は政宗へと、更にアーカード自身もまた、神刀・心渡を振りかぶりながら、 こちらは変わらず政宗へと向かって超スピードで突撃していった。 「政宗様!!」 威圧されて隙を生んだという不覚を恥じるよりも前に、覚悟を決めていた小十郎がバネ仕掛けのように政宗の前に飛び出し、 振り下ろされかけていた黒犬獣の両の前足を、ナイフの一閃で一気に切り落とした。 だが、黒犬獣の勢いそのものを殺しきる事はやはり叶わず、前足を失ってバランスを崩した巨躯に、思い切り圧し潰される形となった。 「ぐあ…っ!」 「小十郎!!」 ズゥン…と、重い物が大地に落下する音と、くぐもった小十郎の苦悶の声が、静寂の宵闇に響き渡る。 「チェック・メイトだ。サムライ!」 「しまっ…!」 漆黒の威圧。そして、眼前での己の従者の危機。一瞬の隙も、二度続けば充分すぎるものとなる。 迫り来る刺突に対し、回避は間に合わぬとの判断から政宗は十字架を盾代わりにして受け止めんと翳そうとするが、それも既に時遅し。 白銀に光る心渡の刃が、政宗の左の脇腹に深々と突き刺さった。 「ガッ…デム…」 ここに、闘争の幕は下りた。 ―――あくまでも、「この闘争の」だが。 心渡の刃は政宗の身体に突き立てられはしたが、背中側へと貫通される事も無く、 或いは一思いにそこから横薙ぎに胴体を両断する事も無く、肉と血管をいくらか傷付けるだけに留まっていた。 それでも軽症とは言い難いが、政宗の体力ならば反撃するに不都合は無い程度のダメージである。 「…どうした。トドメはささねぇのか…?」 「戯れが過ぎる所だったからな」 「どういう、事だ…」 「この戦場に於いてのマスターからの命はまだ受けていないからな。貴様達を殺していざマスターと合流した時、見敵必殺(サーチアンドデストロイ)と言われればいいが、 この殺し合いを止めろとでも言われようものなら、その命をまっとうする事は叶わなくなる。それでは困るのだよ」 「…テメェは…主の側じゃ…ねえのか?」 アーカードのその言葉に、いつの間にか黒犬獣が姿を消した事により解放された小十郎が、覚束ない構えでナイフを構えながら問いかける。 ナイフを握る手に込められた力は幾分も緩んでいないが、口調から感じられる切迫感は、先の絶叫の時と比べるとほんの僅かながら減じていた。 「従者の主の上に更に主がいるなど、組織ではよくある事だろう? サムライの君主よ」 「…Ha! 違いねぇ」 言われて自分達の従者の従者、すなわち共に戦場を駆ける兵卒達の姿が脳裏に浮かび、政宗は破顔一笑して肯定した。 そしてその笑みがそのまま、この戦いの〆の合図となった。 ◇◇◇ 「それじゃあこれからどうするんだい? Monsterの旦那よ」 戦闘後、互いに大きすぎる獲物を体内なり背負い袋なりへと収めながら最初に交わされた言葉は、 小十郎の手によって応急手当を済ませた政宗から、ようやく初撃の傷が癒えきったアーカードへの、そんなちょっとした質問だった。 勿論、戦闘を経て彼等の間に友情が芽生えたとか、それ故に相手の事が心配になっているだなんて甘っちょろい事はさらさら有りはしない。 寧ろ逆に、一つ間違えればまたすぐにでも戦闘が再開されかねない、一触即発の雰囲気はまだ充分に残っている。 政宗とアーカードにとってしてみれば「ちょっと冷静になった。闘争は後回しにしよう」と言うだけに過ぎず、 いつまた戦う事になるかも判らぬ警戒すべき相手が、これからどう動くのかという事が気になっただけと言っても過言ではない。 「私はここで我が従者を待つとするさ。ヤツがちゃんと働くか、或いはその前に運が良ければマスターがここに現れるだろうし、 何より、闇雲に探し回って逆にマスターと入れ違っても困るしな」 「道理だな。それじゃあ俺達は逆に動き回るとするか、小十郎。じっとしてるってのは性に合わねぇし…何より俺達も探さなきゃならねえ奴等がいる」 「御意」 「フ。どちらも重傷ではないとは言え、たいしたタフさだな。これだから人間と言うものは素晴らしい」 かくして、アーカードは己がマスターであるインテグラと合流すべく、またその為に従者であるセラスを待つべくこの場に留まる事を選び、 それとは反対に政宗達は、己の当面の目的の為にこの場を離れる事を選んだ。 「じゃあな旦那。運が良かったら……否、悪かったらまた闘(や)り合おうぜ。Good Bye」 「ああ。願わくばあの女の支配下にあるこの戦場ではないどこかでな」 【D-6/北東・路上/1日目-深夜】 【主:アーカード@HELLSING】 [主従]:セラス・ヴィクトリア@HELLSING [状態]:健康 [装備]:神刀・心渡@物語シリーズ [方針/行動] 基本方針:??? 1:セラスを待つ。 2:インテグラの命令(オーダー)を待つ。それまでは取り敢えず無闇に殺害はしないように努める。 3:政宗達を警戒。制限下から出られれば再戦したい。 [備考] ※参加時期は、北アイルランド地方都市ベイドリックでアンデルセンと対決した後。(1巻) ※再生の制限に気付きました。 ◇◇◇ 「さてとだ、小十郎」 「はっ」 アーカードが見えなくなるまで歩を進めてから更にしばらく後、政宗と小十郎は背負い袋から基本支給品である参加者名簿を取り出した。 アーカード達と遭遇する前に、地図や他の支給品ともども一度確認していたそれを再び開く。 二人の視線の先には、彼等にとってあまりに因縁深き名前が二つ、記されていた。 「織田信長……明智光秀……こいつらは“あの”信長と光秀なのか…?」 日ノ本に於いてその名を知らぬ者はいないであろう、第六天魔王織田信長と、その側近である明智光秀。 しかし彼等はついぞ先日、他ならぬ政宗たちの手によって討ち滅ぼされたはずなのだ。 その記憶は二人の脳裏にも鮮明に残っている。 「俺は確かに真田幸村と共に、信長を討った。…それは小十郎にとっての光秀も同じだよな」 「間違いなく」 自分達が殺したはずの者の名前が、今、同じ島にいる者の名前として記されている。 あまりにも不可解なこの事に、その真偽を疑うのは無理なからぬ事といえよう。 「だとするとこの人別帳か、或いは信長達自身全くのfakeなのか……閻魔様のもとから舞い戻ってきたか、ってトコか」 「後者だとすると俄には信じ難い事ですが…」 「考えてたって始まらねえ。兎に角二人を探して、偽者だったなら放っときゃいい。 だがもし本物だったなら……今度こそ確実に地獄の底まで叩き込んでやらねえとな! Aer you ready!?」 「はっ!」 【D-6/南東・路上/1日目-深夜】 【主:伊達政宗@戦国BASARA】 [主従]:片倉小十郎@戦国BASARA [状態]:左脇腹に中度の刺傷(応急手当済み) [装備]:伊達政宗の具足 [方針/行動] 基本方針:??? 1:織田信長と明智光秀が本物かどうかを確認し、本物ならば再度討ち果たす。その後の事は考えていない。 2:取り敢えず八雲紫の思惑に乗るつもりは無い。 3:アーカードを警戒。制限下から出られれば再戦したい。 【従:片倉小十郎@戦国BASARA】 [主従]:伊達政宗@戦国BASARA [状態]:全身に軽微の打ち身 [装備]:十六夜咲夜のナイフ@東方儚月抄、トミーガン、背負い袋(基本支給品)、 (以下背負い袋内)トミーガンのマガジン(.45ACP弾50発入り)×7、十六夜咲夜のナイフ×29@東方儚月抄、巨大な十字架 [方針/行動] 基本方針:政宗様を守る。 1:織田信長と明智光秀が本物かどうかを確認し、本物ならば再度討ち果たす。 2:取り敢えず八雲紫の思惑に乗るつもりは無い。 3:アーカードを警戒。 [備考] ※参加時期は両名とも、一期最終回後~二期開始前です。 【十六夜咲夜のナイフ@東方儚月抄】 紅魔館の瀟洒なメイド長、十六夜咲夜が愛用しているナイフ30本セット。特別な効果などは無い。 前:Studio D.IO! 投下順に読む 次:ルルーシュより、ずっとはやい!! 前:悲しみの翼 時系列順に読む 次: 前:Vampire Killer アーカード 次: 伊達政宗 次: 片倉小十郎 次: ▲上へ戻る
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前ページ次ページ異世界BASARA ラ・ロシェールの街に立て籠もったトリステイン軍の前方五百メイル、タルブの草原に敵の軍勢が見えた。アルビオン軍だ。 三色の『レコン・キスタ』の旗を掲げ、悠々と行進してくる。 生まれて初めて見る敵に、ユニコーンに跨ったアンリエッタは震えた。 その震えをルイズや回りの兵に悟られないよう、アンリエッタは目を瞑って軽く祈りを捧げた。 だが、敵は草原を進んでくる上陸軍だけではない。 視線を上方に転じれば、巨艦『レキシントン』号を旗艦とする大艦隊が隊列を整え始めていた。 そしてその舷側が光る。艦砲射撃である。 何百発もの砲弾が、ラ・ロシェールに立てこもったトリステイン軍に襲い掛かる。 その度に周りで人が吹き飛び、岩が崩れ落ちてきた。 「落ち着きなさい!落ち着いて!!」 恐怖にかられたアンリエッタが叫ぶ。 その時、一発の砲弾が近くの岩盤を吹き飛ばした。 崩れた岩が降り注いで来る。アンリエッタは目を閉じた。 しかし、そこにさらに爆発音が響いた。 恐る恐る目を開くと、杖を構えたルイズがいた。降ってきた岩を、ルイズは失敗魔法で吹き飛ばしたのだ。 「姫殿下!お怪我はありませんか!?」 心配そうな顔をして尋ねるルイズを見て、アンリエッタは安堵の表情を浮かべる するとそこへマザリーニが近寄り、アンリエッタに耳打ちした。 「まずは殿下が落ち着きなされ。将が取り乱しては、軍は瞬く間に潰走します」 マザリーニが伝令を発すると、トリステインの貴族たちが岩山の隙間の空にいくつもの空気の壁を作り上げた。 その壁によって砲弾は砕け、何とか被害を食い止めることが出来た。 「これでしばらくは持ちましょうぞ」 マザリーニはアンリエッタに告げる。少なくともこれで持ち堪える事が出来る。 しかし、それを許さない男が1人…… 「彼等は出てこないか……ふむ、これでは少しつまらんな」 地上の様子を見て、松永は顎に手をかける。 と、口の端を吊り上げて笑うと、船内に入る扉を開く。 そこにいたのは……縛られ、猿轡をされた女や子供…… 松永がアルビオンで捕らえた貴族達である。 「諸君」 松永が言葉を発すると、縛られた者達は体を震わせた。 「これからトリステインの兵士達に敬意を表し、余興を催そうと思う。なに、きっと楽しんでくれるよ」 「枢機卿!姫殿下!!」 敵艦隊の様子を見ていた兵の1人が2人を呼ぶ。 「どうしました」 「一隻の船からこちらに信号を送ってます」 兵はそう言うと、船から送られてくる信号を読み上げる。 「今カラ余興ヲ開始スル。トリステイン軍ノ諸君モ楽シミタマエ……ひ、姫殿下!」 信号を読み上げていた兵が慌てふためき、持っていた望遠鏡をアンリエッタに渡してきた。 「……あれは!!」 その船を望遠鏡で見たアンリエッタの顔が引き攣る。 彼女が見たのは、船の端にロープで吊り下げられた人間であった。 そして次に繰り広げられた光景に、アンリエッタは恐怖のあまり言葉を失った。 吊るされた内の1人のロープが切られ、船から落とされたのである。 異変を感じたマザリーニも望遠鏡を覗く。 「何と……何と惨い事を……!!」 アンリエッタは目を逸らして口を覆った。 「再び信号です!『コレヨリ、5分毎ニ1人、船カラ落トス。止メタクバ、真ッ向カラアルビオント戦エ』」 「アンリエッタ殿、卿からは“慈悲”を貰っていこう」 「ど、どういたします?」 兵が動揺しながらアンリエッタに問い掛ける。 アンリエッタは唇を噛み締める。 籠城を続ければ人質が殺されていく、しかし出て行けば空、地の両方から攻められる…… 自軍の事を考えるならこのまま出て行かない方が良い。 だが…… 「……出来ない。私には見捨てる事なんて……!」 アンリエッタはキッとアルビオン軍を睨み、全軍に指示を出す。 「全軍進撃!!人質になった者達を救います!!」 「「「オオオオオオオオォォォォーーーー!!!!」」」 怒号と共にトリステイン軍は駆け出し、進撃を開始した。 その様子は松永の乗る船からも見える。 松永の、笑みを浮かべた表情が一変する。 それは汚物を見るかのような冷たい目だった。 「……何だあれは?偽善か?偽善なのか?」 松永久秀は、欲望に忠実な男である。 それこそが人の……生物の本質であると彼は考えているからだ。 だから、松永は理想や、正義というものが気に入らない。 何故己を律してまで生きなければならないのか…… 「偽善者共が……ならばその慈悲とやら、余す事なく奪ってやろう」 松永は苛立った様子で呟いた。 その松永の言葉を合図とするかのように、アルビオンの攻撃が始まった。 進撃してきたトリステイン軍に、アルビオンの容赦ない攻撃が開始された。 上空からはタルブの草原に出てきたトリステイン軍に砲弾の嵐が降り注ぎ、あちこちで人が吹き飛ぶ。 さらに、地上には艦隊の援護射撃を受け、士気の高いアルビオン軍である。 どう考えてもこちらに勝ち目はなかった。 それでも、アンリエッタやルイズは懸命に馬を走らせ、杖を振るう。 (ユキムラがいなくても、姫殿下は私が守ってみせる!) (命令をだしたのは私……ならば私がやらねば!) その時、艦隊の舷側が一斉に光った。アンリエッタとルイズは目を見開く。 艦砲射撃による砲弾が、こちらに来る……! 逃げなければ! だが心で思っても、間に合いそうにない。 ルイズは迫りくる恐怖に目を瞑った。 (私、ここで死ぬのかな……) ルイズの脳裏に、今までの出来事が浮かんでくる。 姉と比べられ、1人池の小舟で泣いていた事。 魔法学院に入学して、必死に勉強しても失敗ばかりだった事…… それらがまるで走馬灯のように浮かんでは消えていく。 そして最後に、幸村を召喚した時の事を思い出した。 (ユキムラ……) フーケのゴーレムの時も、ワルドが裏切った時も、幸村は自分を守ってくれた。 だから幸村が戦えない今、自分が姫殿下を……大切なものを守ろうとしたのに…… 結局、自分は何も出来なかった。 (ユキムラ。私やっぱり……ゼロのルイズだったよ) 「弱音を吐くのは、まだ早いですぞ」 ルイズは目を開いた。 赤い甲冑を身につけた……会いたくて仕方なかった人が目の前に立っていた。 「あ……ユ、ユキ……」 名前を呼ぼうとしたが、声が上手く出ない。 何か……何か言わないと…… ルイズは必死に口を動かして声を出そうとする。 「ルイズ殿」 「え……?」 「よく……よく頑張られましたな」 幸村が振り返り、ルイズに笑いかけた。 「……う、ふぇ……ふええぇぇぇ……」 ルイズの目から涙が溢れる。 心の片隅で、もう目が覚めないかもしれないと思っていたけど、幸村は来てくれた。 そしてまた、私を守ってくれる。 ルイズにはそれが嬉しくてたまらなかった。 「馬鹿ぁ……もっと早く来なさいよ……す、す、凄く怖かったんだから……」 「遅参の将、申し訳ありませぬ。ならば……!!」 ブンッと槍とデルフリンガーを交差させるように大きく振る。 「この幸村!修羅の如く戦い、敵を押し返して見せましょうぞ!!」 前ページ次ページ異世界BASARA